1+1=23?

そんな思いにさせてくれたのがこの、筒井康隆氏著の”残像に口紅を”という小説。
考えてもみなかった世界を見せられたことで、読み終えた後、これまで潜んでいた何かがむっくりと起きだしたような、インパクトの強い本でした。

残像に口紅を

世界から「あ」が消えていく。

そう始まるこの小説は、世界から言葉が少しずつ消えて行って、それと共に、存在した筈の『愛』という言葉やその概念が消えていくんです。つぎつぎにいろんなものが消え、家族も消えていくことで、『それが失われたことで、はっきり眼でみることのできない残像のようなものとして悲しく、淋しく意識する。(p21)』という描写が心を揺らします。

その記憶すら、消えていく寂しさ

この本を読みながら、変な感覚を覚えました。
もしかしたら。もし自分が認知症になったら。記憶喪失になったら・・。
こんな感じの世界に投げ出されたように思えるのではないだろうか、と。
なんだか懐かしいけどよくわからない存在に、なんとも言えない感情を覚え戸惑う、そんな感覚です。

筒井さんならではの、独特の世界観に魅せられて

こんな発想、したこともなかったので、とてもとても脳の刺激になりました。
そして、人間って知らないことを知ることに喜びを感じる生き物だということを、つくづく思い知らされもした一冊でもありました。

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