絶対分かり合えない奴らがいる。

先日、テラフォーマーズを観てきました

テラフォーマーズ

全く前情報を入れずに観に行ったこの映画でしたが、奇想天外な話の展開に、良い感じで脳の刺激になった2時間弱でした。この映画は、ヤングジャンプの人気コミックが映画化されたもので、人口増加であふれかえった地球の移住先として、火星の地球化計画がすすめられ、伊藤英明をはじめとするクルーたちが、火星で進化したゴキブリを駆除するために、火星へ送り込まれる物語です。

火星を人の住める環境につくりあげるために、ゴキブリと苔が選ばれ送り込まれたという発想がまず面白かった。それから『ゴキブリが長年人間から迫害されてきた』という、ごく当たり前のものとしか考えてもみなかったことながら、ゴキブリからしてみれば「そうだよな・・」と思わせるようなこの視点。そして、500年いう時間の流れが、苔が排出する酸素と過酷な環境を生き延びるあのゴキブリを、人間並み?の生き物にまで進化させたというストーリー展開も「あり得ない!」と思いつつ見入ってしまったわけです・・。

さらには、日本政府の陰謀や他の国々との力関係、ゴキブリ並みに虫けらのごとく扱われる人間を使ってこれまた不要なゴキブリの進化版テラフォーマーを駆除するという考えなどが、現代社会にも潜む闇とオーバーラップしながら見え隠れしていました。

サブタイトルに「絶対分かり合えない奴らがいる」とあるんですが。最後の方で進化したゴキブリと伊藤英明扮する小吉とが、目で会話しあってるシーンがあったのですが、進化したゴキブリとなら分かり合えるのかも、とも思わせ、ひいてはゴキブリも生きとし生けるものだよなぁ・・とまで思わせたり。と話はそれましたが、次作を思わせる終わり方になっているだけに、ぜひ続きものも見たいところです。

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